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by usamari
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ブロークン・フラワーズ【BROKEN FLOWERS】


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昨日に引き続き、ジム・ジャームッシュ最新作を鑑賞。去年のカンヌでグランプリ受賞、主演はビル・マーレイということですっごく楽しみにしていた本作。さすがジム・ジャームッシュ、期待を裏切らない、かなり私好みの映画でした!!

中年なのに結婚もせず、気ままに暮らすドン・ジョンストン。家庭を持とうとしないドンは彼女に愛想をつかされてしまう。彼女が出て行った日、ピンクに赤いインクで「あなたの子供を生みました。彼は19歳で、父親を探す旅に出ました・・・」という古いタイプライターで書いた署名のない手紙が届く。隣人で友人のウィンストンがインターネットで過去の女性達の住所を調べ(すごい!)、ドンは真相を確かめるために、過去の女性に会いに行く旅に出る・・・・ピンクの花を持って。

過去の女性達はシャロン・ストーンだったり、ジェシカ・ラング、ジュリー・デルピーだったり珍しいキャスト。行く先々で色々な過去を思い出し、息子を産んだのは誰なのか探るドン。中には「ふざけるな!」と今の彼に殴られたり、行きずりでまた関係を持ってしまったり、一人ひとりの女性が個性的で、そのエピソードが楽しい。ピンクのものを探せ、タイプライターを持っているかどうかを確かめろ・・・・でも、結局彼は息子がいようがいまいがどうでもいい。半ばイヤイヤ旅に出ているが、やはり人生を振り返って色々想うとこがあるのだろう、時折見せるなんとも切ない表情に哀愁が漂う。

乗り気のしないドンのためにウィンストンが作る旅のCDがステキ。あのエチオピアンなジャズ、頭から離れません(笑)この映画は彼の他の作品にもれず、音楽がとてもいい!作品に見事に合っています。あのTO DONのCD欲しい・・・。

ここでもゆるーい空気が流れ、気まずい「間」があり、細かい描写が冴える。カラフルで、キャストが豪華だし今までのジム・ジャームッシュとは違う間口の広さ(大衆性)を感じるけど、映像のステキさや全体を流れる空気は同じ。とにかくこの空気にいつまでも包まれていたいと思うくらい、心地よい。カンヌグランプリも納得の脚本。セリフもおかしくって大笑い。特に友人ウィンストンとの会話、シャロン・ストーンと娘ロリータとのシーンは最高!

気ままな独身男ドンを演じるビル・マーレイはさすがの演技です。ビル・マーレイって、力が良い感じに抜けてて、あの飄々とした雰囲気がいいよね。シニカルに見えても、でももし本当に息子がいたら・・・・?という微妙な心理をうまく演じていた。やる気のないドンにハッパをかけ、自分のことのように真相を探っていく友人ジェフリー・ライト。とりあえずエチオピアン(笑)あの2人の掛け合いが最高に笑える。やっぱ2人の「間」だね。芸達者な俳優たちだなぁ。そういえば大好きなクロエ・セヴィニーがちらっと出ていて嬉しかった!

ラストに納得しない人もいるかもしれないけど、私は結構じーんときた。ドンは何も変わらないかもしれない。でもどこかで、家庭があり子供がいれば・・・と思っている彼も垣間見え、深い。「過去の女性を訪ねる旅」というテーマは、シリアスかコメディかに偏るけどこれはそのどどちらでもあり、淡々と中年男の悲哀を描き、見事なドラマにしている。

日本では今年のGWあたりに公開になるそうです。早くも今年のベストに入りそうな映画でした。オススメ!!

NOTE
監督:ジム・ジャームッシュ
出演:ビル・マーレイ ジェフリー・ライト シャロン・ストーン フランセス・コンロイ ジェシカ・ラング 
2005年 アメリカ
ブロークン・フラワーズ オフィシャルサイト(英語)

2006.2.6  ★★★★★
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by usamari | 2006-02-06 19:00 | た/な/は行の映画