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by usamari
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カテゴリ:あ/か/さ行の映画( 45 )

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イカとクジラ。なんとも意味不明なこのタイトル。日本公開する頃にはタイトル変わってるかも。公開は今年10月頃らしいです。監督は、「ライフ・アクアティック」の脚本家、ノア・ボーンバッハ、主演はジェフ・ダニエルズとローラ・リニー。ということしか知らず、ストーリー等の詳細は知らなかったけど、なんとなく私のアンテナに引っかかりました。

N.Yはブルックリン、売れない作家の夫ベルナルドと作家の才能が出始めた妻ジョーン。作家夫婦の家庭に生まれたジェシーとフランク。突然両親の離婚を告げられ、日替わりでお互いの家に行く生活が始まる。監督の両親は実際に作家夫婦らしく、離婚をしているらしい。という、監督の半自伝的映画。「ライフ・アクアティック」でも父と息子、家族の絆をコミカルに描いていたけど、これもれっきとしたコメディだと思う。でも、コメディらしい要素を取り払ってとことんシンプルに、自伝的にしては客観的に描いている。ちょっとユーモラスでちょっと切ない。重くなりがちなテーマをテンポよく見せているので最後まで飽きない。

各キャラクターの描き方が深く、興味深い。本が売れず、エージェントもなく、妻を見下し、自分勝手で子供のようなベルナルド。息子のガールフレンドに対しても全然父親らしくない・・・。自分に才能があるのがわかり、見下していた夫に愛想をつかし教養もない年下の男に惹かれるジョーン。そんな両親を見て育ち、振り回される2人の子供・・・特に弟のフランクの行動はヤバい。でも、なんかククっと笑ってしまった。不良にもなれず、思春期の真っ只中、一番居て欲しい両親は自分勝手に好きなことをしてる・・・。兄ジェシーはどうにか折り合いをつけようとする。両親も男と女、欠点もある。昔母と見た、博物館のイカとクジラの大きな模型が怖かったジェシーはラスト、「もう大丈夫」という証のようにその模型を一人で見にいく・・・・。いわば、兄ジェシーの成長物語で、ジェシーに監督自身を投影させてるんだろうな。

ダメ男ジェフ・ダニエルズ、サイコウです。てか、息子のガールフレンドと3人でブルー・ベルベット見に行くか!?娘ほどの年の子に手を出したり、どうしようもないです。近所のリチャード、友人のお父さん、息子のテニスコーチにまで手を出すこれまたどうしようもない妻、ローラ・リニーのなんとも言えない表情はさすが。特にジェシーと対峙しているときの演技。この2人は完璧です。

意外とジェフ・ダニエルズと似てるジェシー役のジェシー・アイゼンバーグの繊細な演技も良いけど、なんといっても映画初出演、ケヴィン・クラインとフィーヴィー・ケイツの息子オーウェン・クライン君はすごいっ。初出演でこれか!顔も演技もかなり個性的で、このまま素直に育てば良い俳優になると思う。有望株です。そういえば、無教養と言われてしまったウィリアム・ボールドウィンのニヤニヤ顔、久々に見ました。プロテニスプレイヤー崩れ・・・ぴったりです。どうでもいいけど、アナ・パキンてセクシーなのかな??

何が起こるわけでもないんだけど、とにかく全体の構成、セリフが面白いし最後まで一気に見れる。ピンクフロイドの音楽がなんとも心地良い。

一見普通の家庭だけど、夫婦仲は冷め切っていたり、子供は親に秘密を持っていたり、一度何かが壊れると修復不可能まで陥ってしまう。家庭って、家族ってなんだろう。少なくとも、今日はママの日で明日はパパの日、今日はママの日じゃないから家に来ないでなんていうのは家庭じゃない。だけど、子供ってそんな親でも受け入れて、強く生きていかなきゃいけないんだよなぁ。もう、イカとクジラの格闘を見て泣いてた子供じゃないんだから。

Note
監督:ノア・ボーンバッハ 
出演:ジェフ・ダニエルズ、ローラ・リニー、ジェシー・アイゼンバーグ、オーウェン・クライン、ウィリアム・ボールドウィン、アナ・パキン
2005年 アメリカ

THE SQUID AND THE WHALE official site in English
※日本公開は今年の10月頃らしいです。

2006.4.9 ★★★★
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by usamari | 2006-04-08 23:22 | あ/か/さ行の映画

ジャーヘッド【JARHEAD】

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DVDにて鑑賞。戦争モノだから専門用語があったりして、英語が難しいかなーと思ったけど、スラングや汚い言葉が多いだけでよかった。いや、ある意味難しかったけど(笑)あれ、どう訳してるのかなぁ・・・。「フルメタル・ジャケット」のトレーニングシーンの言葉を思い出した。

ジェイク・ギレンホールloveな私。ゴールデングローブ受賞、アカデミー賞受賞の注目作「ブロークバック・マウンテン」も公開、今が旬!!「ドニー・ダーコ」から、なんか影があり、気になる俳優でした。どちらかというとオタクというか暗い系ジェイクが、ものすごい体を鍛え上げて海兵隊員になりきった作品。思ったよりもかなり良い映画でした。第一次湾岸戦争時に海兵隊員だった青年が書いた本が原作のこの作品は、「戦争映画」というより、一人の青年の「青春映画」のようでした。

よくある銃撃戦や戦争モノのアクションはほとんどなく、戦地入りしてもただただ待っているだけ。やっとお声がかかったと思ったら、空爆後を歩くだけでスナイパーとしての任務も果たせず。悶々としながらベースへ帰ったら終戦パーティ・・・・。そこで戦地へ来て初めて、銃を撃ちまくる。そんな「今」の戦争体験を、リアルに描き出していて興味深い。前半は「フルメタル・ジャケット」のようなしごきと罵声を浴びせられるトレーニング風景。今も昔もああなのかなぁ。戦地へ来ても、待ち状態ばかりで緊張感と、何も起きない退屈さとの繰り返しで、通常の精神が徐々におかしくなっていく。空爆跡地で兵士ではない、一般の人が焼かれた後の姿を見て「戦争」というものの「現実」が見える。地獄のような燃えた油田での、油まみれの馬に語りかけるシーンが印象的。

おじいちゃんの代から軍隊の家系で、何の大儀も持たず、迷うことなく海兵隊へ入ってしまった主人公。最後まで人は殺さないものの、非日常的な軍隊生活で任務が終わった後もなかなか日常生活へは戻れない。ベトナム戦争帰還兵と同じ精神的な病を、今のイラク戦争へ行った若者も持っている。メディアの伝えない新しい戦争の真実を一人の青年の目を通して描き、最後まで飽きさせずラストのセリフもグっとくる。とっくに日常に戻っているのに、自分はまだ砂漠の中にいる。主人公の目前でガラス越しに映る爆撃に、「湾岸戦争」の無駄さ、むなしさを感じた。

この映画は個性的で演技派な俳優ばかりですごい!ジェイク・ギレンホールはもちろん、要注目のピーター・サースガード、オスカー俳優ジェイミー・フォックスに最近どこにでも出てくるクリス・クーパー。カポーティにも出てたなぁ。それに、「24」のパーマー大統領(デニス・ヘイスバート)もちらっと出てきます!びっくりした。やっぱりピーター・サースガードの屈折した繊細な演技と、ジェイクの若者らしいアホっぽさが良かった!

「アメリカン・ビューティー」「ロード・オブ・パーテーション」のサム・メンデス監督らしく、しっかり作ってあり、ともすればくだらない内容のない映画になるところを、テーマを忘れずきちんとラストで締めたところはさすが。これでもかと爆撃や悲惨なところを見せるだけが、戦争映画じゃないよね。感情だけに流されず、プロらしい仕上がりでした。

ガスマスクをつけて、ダース・ベイダーの真似をするところでは大声で笑ってしまった。今は、戦争に行ってもそんなもんなんだろうな・・・・。あと、「地獄の黙示録」のあの空爆シーンでやたらと盛り上がってるのも、面白かった。盛り上がりすぎで、あの状況で見たら楽しいんだろうなぁと思った(笑)そういえば、音楽もイマドキらしくT-REX、パブリック・エネミー、ニルヴァーナ等で新鮮でした。

もう上映は終わってしまったのかな?早いなぁ。面白い映画なのに・・・。日本人にはウケないんだろうか。そういえば、ハロウィンパーティで元海兵隊員のアメリカ人があの迷彩服着てたわ・・・彼もああいうトレーニングしたんだろうか。だからBB弾撃ちまくってたんだろうか。超迷惑だったけど。

オマケで、アカデミー賞前日パーティで酔っ払ったジェイクの画像を。もー大うけ。ジェイクかわいすぎ!いとおしさが増してしまった。

↓↓
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↑↑
真面目に写ってるアン・リー監督とユマ・サーマンの後ろで・・・・いるよねこういう酔っ払い。もうサイコウです。もっと見たい方はコチラへ。

Story
青年アンソニー・スオフォードは、18歳で海兵隊へ入隊を果たす。しかし新兵訓練の現実は、まるでただの虐待。スオフォードは自らの選択を後悔し始める。89年、カリフォルニア州のペンドルトン基地へ配属となったスオフォードをまたしても手荒い洗礼が待ち受ける。その後サイクス曹長の目に留まり、厳しい訓練の末にわずか8名の斥候狙撃隊に選ばれるスオフォード。その頃クウェートにイラクが侵攻、やがてスオフォードたちにも待ちに待ったサウジアラビアへの派遣の日がやってくるのだが…。

Note
監督:サム・メンデス
出演: ジェイク・ギレンホール、ピーター・サースガード、ルーカス・ブラック、クリス・クーパー、ジェイミー・フォックス
2005年 アメリカ

ジャーヘッド オフィシャルサイト

★★★☆  2006.3.18
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by usamari | 2006-03-18 19:54 | あ/か/さ行の映画

シリアナ【SYRIANA】

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石油。地球上でもっとも力があるもの。人類が恩恵を被りながらも、破滅へと向かわせるもの。この映画を見て、普段何気なく使用している石油のパワーを改めて感じました。

話が難しく、舞台は世界中あちこちへ飛び、場面はコロコロ変わりついていくのが大変。これ誰だっけ?今誰の話してるの?ってずーっと集中しながら見てて疲れてしまった。ただ、一見難しく見えるけど、根底にあるものは単純で全て「石油」というモノに操られる人々の話。石油会社の人々はもちろんCIAに見限られるエージェントも、中東某国の王子も、純粋に神を信じる青年も、一介の弁護士も。得をするのは陰謀を張り巡らせる、一握りの権力者。人々が抗えない力に操られていく様子を描き出す。

私の大好きな「トラフィック」の脚本家スティーヴン・ギャガンによる本作は、「トラフィック」らしく色々な人々のエピソードを集めて行く群集劇。群集劇は、一見バラバラの出来事が最後に収束していくところに魅力を感じるのだが、元々の構成の力が弱くカタルシスを感じるところまでいかないのが残念。「トラフィック」のスティーブン・ソダーバーグ監督の「見せ方」のうまさを改めて感じた。ただ、この映画は紛れもなく問題作であり、見るべき作品だと思う。日常の話ではないし、スケールが大きすぎて想像が追いつかず頭はフル回転だったから、違う意味で集中させる力もあると思う(笑)

そんな身近ではないストーリーだが、中東の底辺にいる若者が自爆テロを起こす瞬間、ものすごい痛みとやりきれなさを感じた。私達のような権力のない一般の人々は、彼に感情移入をしてしまうんじゃないだろうか。純粋に自分の家族や国を思うだけなのに、自分では気づかずに見えない巨大な力に操られてしまう・・・・。今世界中で起きているテロ。テロリスト達の大半は、こういう若者なんじゃないだろうか。実はアメリカや、一権力者の陰謀のコマにされているだけ。

この映画を見ていると全ての国が何らかの陰謀や策略を持っていて自国の利益のために必死なんだな、というのが客観的にわかる。アメリカだけじゃなく、もちろん日本も。

この作品でアカデミー助演男優賞を受賞したジョージ・クルーニー。一見太ったただのおっさんに見えるところがすごい。ただのチャラチャラした俳優だと思ってたけど、最近骨のあるいい役者になったなぁ(笑)個人的には、弁護士のジェフリー・ライトの複雑な立場にある時の、表情や演技が一番良かったように思うけど・・・・。彼はこないだ見た「ブロークン・フラワーズ」のようなコメディから今回のシリアスな役、前は「バスキア」なんかもあったり、幅広く演じられる貴重な役者です。その他にもこないだ見た「ヒストリー・オブ・バイオレンス」と全く違ってびっくりしたウィリアム・ハート、豪快な石油会社のトップを演じる演技派クリス・クーパー、出演時間は短いながらも強烈な印象を残すティム・ブレイク・ネルソンなど実力派揃い。マット・デイモンだけは「まっと・でいもん」でしたが(わかる人だけわかればいいです(笑))ほんっと彼はアメリカン!って感じ(どんな感じ?)なんか今回の役も違和感ありすぎて・・・・。

問題作だけど、石油会社も中東諸国もアメリカも、こんな映画が公開されたところで痛くもかゆくもない。皆が気づいてることだし、何を今更って開き直るかも。つくづく、アメリカって色んな意味ですごいなぁと思う。

きっと、色々感じることはあると思うから是非見て欲しい映画です。

Note
監督:スティーヴン・ギャガン
出演: ジョージ・クルーニー、マット・デイモン、 アマンダ・ピート、クリス・クーパー、ジェフリー・ライト
2005年 アメリカ

Story
改革に意欲的な王子ナシールが王位継承権を持つ中東のとある小国。長年危険な諜報活動に従事してきたCIA工作員のボブに極秘指令が下される。ワシントンの大手事務所で働く野心溢れる弁護士ベネットは、アメリカの巨大石油企業コネックス社が絡んだ大型合併を巡る調査を任される…。ジュネーブに暮らすエネルギーアナリストのブライアンは、ある出来事をきっかけに、ナシール王子の相談役に抜擢される…。ナシールの国に出稼ぎに来てコネックス社の油田で働いていたパキスタン人青年ワシームは、突然の解雇に遭い、路頭に迷う…。まるで繋がりを持たないはずの彼らの運命は、容易に見通すことのできない一つの巨大なシステムの中に深く組み込まれていく。

シリアナ オフィシャルサイト

2006.3.11  ★★★★
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by usamari | 2006-03-11 22:51 | あ/か/さ行の映画
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大好きなホアキン・フェニックスがゴールデン・グローブ賞受賞、アカデミー主演男優賞にもノミネートされている本作。アメリカでは有名な歌手、ジョニー・キャッシュの生涯を、ラブストーリーとして描いている。私はジョニー・キャッシュ自体を知らなかったので、本人や音楽に関してはなんとも言えないがU2のボノやボブ・ディラン、カート・コバーンら様々なジャンルの大物達がこぞって絶賛していた人物らしい。coldplayのX&Yにも、彼に捧げる曲が入ってます。カントリーだけにとどまらず、ロカビリー、ロック、後の色々なジャンルの歌手達に影響を与えた人物。どんな人だろうと思って観ました。

貧しい家庭で育ち、事故で最愛の兄を亡くし、売れてからは酒とドラッグにハマりボロボロに・・・というありきたりなスターの伝記物の枠は出ないし(でもそれが本当だったんだから仕方ないか)、演出やストーリー自体に若干力はないものの、ホアキン・フェニックスとリース・ウィザースプーンの熱演が素晴らしかった!実在の人物を演じるにあたってのプレッシャーを感じさせず、吹き替えナシのステージもうまくてびっくり。純粋な青年から、酒やドラッグにおぼれ立ち直るまでのジョニーを演じたホアキンの演技力の幅広さに脱帽。そして、くるくると表情が変わるチャーミングさと、大人の女性の芯の強さを見せ付けたリース。今まで「リガリー・ブロンド」みたいなラブコメが多かったけど(あの映画大好きです)、シリアスな演技も出来るし、すごく才能のある女優だと思う。

音楽は素晴らしいが、芯は弱い男ジョニー・キャッシュ。全てを手に入れても、彼の人生にはジューンが必要だった。しかし、ジューンがずっと結婚を渋ったのも、納得がいく・・・・苦労が目に見えてるもん(笑)彼と結婚するのは簡単だけど、長年友達でいて、それを見極めてきたジューンは素晴らしいと思う。本当に人を理解するって、それくらい時間のかかるものだよね。同じ大物の生涯を描いた「Ray」とは違って、ラブストーリーに焦点を絞り、素直に感動できた。ラストのステージでのプロポーズ(本当にあんなことあったのかな?)ではかなりグっときてしまった。

ジェームズ・マンゴールド監督は個人的に「17歳のカルテ」以外に良い作品はないものの、これからも才能のある俳優と組んで良質な作品を撮って欲しい監督の一人です。

40年台から60年代のアメリカの雰囲気がリアルに感じられ、リースの着ていた洋服や髪型は、今見ても可愛い。ラスト、エンドロールでホンモノの彼らの歌声が聞けます。劇中の2人の声と比べてみては?

どうでもいいけど、あのT-1000がホアキンのお父さん役だよ・・・・それにもびっくり。
そして、邦題の「君に続く道」ってそれ、いらないんじゃ・・・・「君に読む物語」のパクリ?

NOTE
監督:ジェームズ・マンゴールド
出演:ホアキン・フェニックス、リース・ウィザースプーン、 ジニファー・グッドウィン、ロバート・パトリック
2005年 アメリカ

Story
貧しい家庭に生まれたジョニー・キャッシュ。酒に溺れ、暴力を振う父に怯える毎日だったが、そんな彼の心の支えは優しい兄ジャックとラジオから流れてくる少女ジューン・カーターの歌声。ところがある日、その最愛の兄が事故で亡くなってしまう。やがて成長したジョニーは2年の軍隊経験を経て初恋の女性ヴィヴィアンと結婚、訪問セールスの仕事に就く。しかし仕事はうまく行かず、趣味のバンド演奏をまるで理解しないヴィヴィアンとの間にも溝が深まるばかり。その後、プロのミュージシャンとなったジョニーは、全米中をツアーする中で、少年時代の憧れ、ジューン・カーターとの共演のチャンスを得るのだった。

ウォーク・ザ・ライン/君に続く道 オフィシャルサイト

2006.2.27  ★★★★
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by usamari | 2006-02-27 20:46 | あ/か/さ行の映画
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コーヒーブレイク

大好きなジム・ジャームッシュの新作、ようやく観ました!彼の映画って、なんとなく映画館の大きいスクリーンより、自宅でまったり観たいっていう雰囲気なんだよね。どれも。早く観たかったけど、この映画は特に自宅で正解。だって、コーヒーとタバコ吸いながら見れるから(ベタだけど)おかげで、いつもよりタバコの本数が増えたよ(笑)私は、コーヒーもタバコも好き(タバコはやめようと思ってるけど)。コーヒーは必ずブラック!たまにカフェイン中毒じゃないかと思くらい(笑)

タバコの吸殻や雑然としたテーブル、チェス盤のようなテーブルの模様、どこかの街角の、昔からあるカフェの様子・・・・そしてタバコとコーヒー。そこで繰り広げられる、人生の中でもほんの1瞬の会話。本人たちもそこを離れてしまえばすぐ忘れてしまうようなできごと。ありそうで、でもなさそうなエピソードが11編も描かれています。何年にも渡って作ってたらしいけど、ちゃんと統一感があって違和感を感じさせない。
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モノクロって、タバコの煙を際立たせる。昔、白黒専用カメラでタバコの煙を良く撮ってたのを思い出した。怠惰な雰囲気があって好きなんだよね。

これに出てくる出演者達は、ほとんど実名というか自分の役。”女優のケイト・ブランシェット””あのイギー・ポップにトム・ウェイツ”。キャストの組み合わせの妙も面白い。なぜラッパーとビル・マーレイ!?とか。そしてやっぱりジム・ジャームッシュ映画の独特の間が心地よいのです。ゆるーいのに退屈しない。大抵のエピソードには距離感や気まずさがあり、その間から目が離せなくなる。そして、誰かが去り、次のエピソードの間の一瞬に、登場人物の本音が垣間見える気がする。

エピソードはどれも好きだけど、面白いのはイギー・ポップとトム・ウェイツのやりとり(かなり気まずい2人)、ケイト・ブランシェットの1人2役(素晴らしくうまい!!)、アルフレッド・モリナとスティーヴ・クーガンの映画界裏側を垣間見るような話(電話の相手がスパイク・リーじゃなくてスパイク・ジョーンズというのがミソ)ビル・マーレイの絶妙な演技(彼だけリアルじゃない雰囲気を漂わせている)、そして最後の「シャンパン」・・・・渋い。ホワイト・ストライプスは、メグがすごく自然なのにジャックが妙に「演じよう」としているのが見えて笑えた。

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いやーホントに気楽に観れて良い映画だね。ところどころ、声を出して笑ってしまった。やっぱりコメディでもドラマでもなんでも、間がヘタな映画は観てられない。

映画ファン、音楽ファンにもたまらない1本です。タバコとコーヒーを用意して、どうぞ。

NOTE
監督:ジム・ジャームッシュ
出演:ロベルト・ベニーニ、スティーヴン・ライト、スティーヴ・ブシェミ、イギー・ポップ、トム・ウェイツ、ケイト・ブランシェット、メグ・ホワイト、ジャック・ホワイト
2003年 アメリカ

コーヒー&シガレッツ オフィシャルサイト

2006.2.4  ★★★★☆
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by usamari | 2006-02-04 17:30 | あ/か/さ行の映画

ウィスキー【WHISKY】

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ウルグアイ映画日本初上陸!

前々から噂を聞いていたこの映画。なんでも、南米ウルグアイでは映画は60本くらいしか作られたことがなく、この映画が日本で初めてのウルグアイ映画なんだと。すごいね。

細々と靴下工場を営むハコボと、真面目さしかとりえのないような従業員マルタ。弟がブラジルから来ることになり、マルタに妻役を頼むハコボだが、それをきっかけにマルタの気持がどんどん変わっていく。化粧っけもなく、同じ事を淡々と繰り返す毎日。そんな毎日に、ハコボの「妻役」という非日常的な役割を与えられ、生き生きしていくマルタの様子が可愛い。頼んだのはいいものの、頑固なハコボは色々段取りをこなすマルタに圧倒されっぱなし。「偽りの夫婦を演じる」という非日常の中で、2人の縮まりそうで縮まらない距離がもどかしい。最後までかたくなに自分を変えないハコボ、そして工場に来ないマルタ。規則のように繰り返されていた毎日が、ここから変わり出す。観客に想像の余地を残すラストが良い。

この映画の雰囲気は、見る前からアキ・カウリスマキっぽいなぁと思った。セリフ、演出の少なさ、工場の雰囲気、淡々としたマルタの表情は「マッチ工場の少女」を思い出した。もちろんカウリスマキのほうが全然上だけど、ウルグアイの風景や普通の人々の話を初めて見たので興味深かった。説明好きなハリウッド映画を見慣れている人には少々退屈かもしれないが、見た直後より、後からじわじわと味の出てくる映画。

固定されたカメラに距離感と緊張感が生まれ、そこはかとない面白さをかもし出す。ちょっとした事柄に各キャラクターの個性が出て、大して盛り上がりもない話なのについつい見入ってしまう。

人生ってちょっとした勇気で変えられる。でもそれを選択するかどうかはその人次第。感想の分かれるラストだと思うけど、私は、マルタは太陽の光輝くブラジルへと旅立ったんじゃないかなと思う。ちなみに、「ウィスキー」とは写真を撮るときの掛け声。日本だと「はい、チーズ」にあたる。ウィスキーというときの彼らのぎこちない微笑みが、印象に残る。

Story
ウルグアイのとある町。父親から譲り受けた寂れた靴下工場を細々と経営する初老の男ハコボ。彼の工場には控えめで忠実な中年女性マルタも助手として働いている。長年一緒に仕事をしている2人だったが、必要最低限の会話以外とくに言葉を交わすことはなかった。そんなある日、疎遠となっていたハコボの弟エルマンが訪れてくることに。そこでハコボは弟が滞在する間だけ夫婦のフリをして欲しいとマルタに頼み込む。彼女は同意し、2人は早速準備に取り掛かるのだったが…。

NOTE
監督:フアン・パブロ・レベージャ、パブロ・ストール
出演: アンドレス・パソス、ミレージャ・パスクアル、ホルヘ・ボラーニ
2004年 ウルグアイ/アルゼンチン/ドイツ/スペイン

ウィスキー オフィシャルサイト

2006.1  ★★★★
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by usamari | 2006-01-28 20:53 | あ/か/さ行の映画
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見ごたえのあるミュージカル

なんとなくこの映画は映画館で見そびれてしまったんだけど、なかなか興味深く見ました。映画館で見たらもっと迫力があったかも。ストーリーがきちんとあるし、曲が気に入りました。最近のミュージカル映画は、スターが歌って踊ってノリも軽くてそれはそれで面白いんだけど、この映画はあえて大スターを使わず、それが良かったように思う。もちろん「オペラ」として見たら学芸会のようなものなんだろうけど、主役3人の歌はそれなりにうまいし、キャラクターに合っていて良かった。

ジョエル・シューマカーはほんっと幅の広い監督だと思う。色んなジャンルの映画作れるよね。その分浅くて私はあんまり好きじゃないんだけど。なんかどれも中途半端な気がする。だからこの映画も浅いっちゃ浅いんだけど、エンターテインメントとして見る分にはいいんじゃないかなぁ。私はこの「オペラ座の怪人」の舞台も見たことがないし、きちんとした話を知らなかったから、楽しめました。ただクリスティーヌの心情が伝わりづらい気がした。結局どっちなのあんた?!って。ファントムも、ラウルも可愛そうな気がした。

舞台セット、衣装、雰囲気はとても良かった。どことなく、ハリウッド映画というよりイギリス映画の雰囲気を感じたのは気のせい?音楽は、舞台を手がけたアンドリュー・ロイド=ウェバーという人が作っただけあって聞き応えがあります。クラッシックなオペラというより、現代っぽくちょっとロックな感じなのも良いですね。

オープニングの、壊れたシャンデリアが復活しモノクロからカラーへ変わる瞬間。ドロドロした愛憎物語の世界が始まる・・・・という素晴らしいシーンでした。モノクロシーンの、何十年後かにオペラ座を振り返るラウルが切ない。

ファントムはセクシーですね!!顔も言うほど醜くないし。確かに狂人化してますが。でも、純粋にクリスティーヌを想っていて、その愛情の表し方を知らなかっただけの哀れな男なんだなぁ、と同情してしまいました。完全に味方は出来ないけど、切ない。
クリスティーヌ役のエミーちゃん、すっごい可愛いです。「ミスティック・リバー」で初めて見たけど、純真無垢な役がぴったり。ああいうドレスも似合うし。ラウル役の人は知らないけど、なかなかのイケメンです。この3人は歌を吹き替えナシで歌ってるとのこと。素晴らしいです。
どうでもいいけど、ミニー・ドライヴァーはミスキャストじゃ・・・・下町のオバちゃんぽくて、オペラのプリマドンナには見えない。(単純に好きじゃないだけなんだけど)

オペラ座の怪人の話を知らない人はぜひ見て欲しい。単純に楽しめます。そしてあの有名なテーマ曲が頭の中をグルグル回ります・・・・

Story
1870年、パリ。華やかな舞台でにぎわうオペラ座は、一方で、仮面をかぶった謎の怪人“ファントム”の仕業とみられる奇怪な事件の頻発に揺れていた。そのファントムを、亡き父が授けてくれた“音楽の天使”と信じ、彼の指導で歌の才能を伸ばしてきた若きコーラスガール、クリスティーヌ。彼女はある時、代役として新作オペラの主演に大抜擢され、喝采を浴びる。幼馴染みの青年貴族ラウルも祝福に訪れ、2人は再会を喜び合う。だがその直後、ファントムが現われ、クリスティーヌをオペラ座の地下深くへと誘い出すのだった…。

Note
監督:ジョエル・シューマカー
出演: ジェラルド・バトラー エミー・ロッサム パトリック・ウィルソン  ミランダ・リチャードソン
2005年 アメリカ/イギリス

オペラ座の怪人 オフィシャルサイト

2006.1.21  ★★★☆
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by usamari | 2006-01-21 20:18 | あ/か/さ行の映画
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テーマの割りに重くない佳作

私は、主人公が死ぬとわかっている映画は嫌い。そういうドラマも嫌い。「泣かせる」ことを前提として、これでもかと大げさな演出ばっかりするから。でも、「みなさん、さようなら」のような佳作もある。要するに、私は「死」というテーマでも淡々と向き合っているものが好きらしい。

この映画は、ペドロ・アルモドバルが製作したのでぜひ見てみたかった。いつもレンタルビデオで貸し出し中で、今日やっと見れました。主人公のアンはガンで2ヵ月後に死ぬ、と宣告されてそれからも誰にもそれを言うことなく、自分の死ぬまでにしたいことリストをつくり、静かにそれを実行していく。自分なら絶対できない、もっと取り乱してしまう、と思うから、アンに共感はしにくいものの、そのストーリーの進め方や淡々とした雰囲気はとても良かった。

主人公はいわゆる白人貧民層(ホワイトトラッシュ)だけど悲壮さはまったくなく、夫も失業ばかりだけど愛情深く、子供達と楽しくトレイラーハウスで暮らし、セレブだけど生活がぐちゃぐちゃな人よりは精神的にとても幸せなんだろうなぁ。そんなアンの死ぬまでにしたいことも、とてもささやかでリアルだ。今から出来ること、と言ったらそういうことしかないのかもしれないなぁと思った。「「死」を宣告されて、初めて長い眠りから目が覚めたようだ」と、そうなって初めて自分の人生を振り返りこれからの残された時間を考える。

都合よくいい男が現れたり、同じ名前の優しい女性が隣に越してきたり、病気の悲惨さは見せなかったり、リアルじゃない映画だがこういう映画にリアルさは求めていないのでいいと思う。むしろ、都合の良い展開のほうが残された家族が幸せになるんだろうな、と先も読めてちょっとほっとする。演出もコインランドリーやファミレスでの出会い、医者のキャラクター、隣に住むアンのエピソード等、細かいところが印象に残る。

それにしても、主役のサラ・ポーリーはやっぱりうまい。うますぎる。セリフは多くなくてもちょっとした視線やしぐさで、多くを語る。透明感があり、とてもリアル。「スイート・ヒア・アフター」の演技も凄かったし。頭も良く、落ち着いていて大好きな女優です。

1つ叶わなかったこと・・・・家族で海に行くこと。でも、アンのいなくなった後皆で海に行くシーンがあり、そこが一番切なかった。

今の私なら何をするだろう?としばし考えてしまった映画でした。

Story
23歳のアンは、母親の家の裏庭にあるトレーラーハウスで失業中の夫と幼い2人の娘と暮らし。だがある日、彼女は突然腹痛に襲われて病院に運ばれる。そして、医師から余命2ヵ月の宣告を受ける。若さのせいでガンの進行が早く、すでに全身に転移してしまっていた。アンはこのことを誰にも打ち明けないと決意し、ノートに死ぬまでにしたいことを書き出していった。そしてその日から、彼女はその秘密のリストを一つずつ実行していくのだった…。

NOTE
監督:イザベル・コヘット
出演:サラ・ポーリー マーク・ルファロ スコット・スピードマン レオノール・ワトリング
2003年 カナダ/スペイン

死ぬまでにしたい10のこと オフィシャルサイト

2006.1.14  ★★★☆
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by usamari | 2006-01-14 19:49 | あ/か/さ行の映画
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南部ならではのスリラー映画

ルイジアナ州を舞台にしたサスペンス。派手ではないけど、じわじわくる怖さがあります。日本未公開らしいけど、キャストが豪華な割りに地味な印象だもんね・・・・。もったいない。でも話はほんと良くできてます。その辺の、若い子がキャキャー言うだけのホラーとは全然違います。

この映画の主役のひとつは、「家」と「風景」。だだっぴろく古い家、湿地帯の湿った空気。奇妙な木。そこに伝わる魔術は、ブードゥではなく、フードゥ(HooDoo)。実際にニューオリンズの伝統魔術だそうです。フードゥがポイントで、色々な魔術が出てきます。

曰くありげな屋敷に、住み込みで看護師として働くことになったキャロラインが、家主ヴァイオレットからもらった”スケルトン・キー”。スケルトン・キーとは、どのドアでも開くキーのこと。キャロラインは広い屋敷を好奇心から覗いてみたが、でも1つだけそのキーで開かない部屋があった・・・・。この家にまつわる忌まわしい過去が明らかになり、怪しげなレコードや本を発見する。でも寝たきりのヴァイオレットの夫を置いていけず、連れ出す計画を立てるが・・・・

なんていうか、南部の奴隷制度や悲しい過去、黒人に伝わる魔術、そういうのがうまく作用している映画だと思う。雰囲気がかなり出てます。ただ驚かしたり、血がいっぱい出てきたり、そういうわかりやすい怖さじゃなく、精神的な怖さがある。ラストもかなり鳥肌が立ちました。でも、そこに至ってしまうのもわかる気がする・・・・・ハリウッド映画には珍しいバッドエンド。

主人公はケイト・ハドソン。その辺にいそうな可愛さが良いです。なんと、ジーナ・ローランズが出てました!知らなかったのでびっくり。やっぱうまい。そして最近の私の大注目、ピーター・サースガード。ジョディ・フォスターの「フライトプラン」にも出るし、これから売れっ子になりそう。ジョン・ハート・・・・全然セリフはないけど、ああいう役てうまい人がやらないと真実味ないよね。てか途中までイアン・マッケランかと思ったよ(笑)

なかなか丁寧に作ってあり、こういうジャンルの中では良いほうだと思います。てか、こういうジャンルの映画好き。そろそろレンタルビデオも出てるかな??

NOTE
監督:イアン・ソフトリー
出演:ケイト・ハドソン ジーナ・ローランズ ジョン・ハート ピーター・サースガード
2005年 アメリカ

スケルトン・キー オフィシャルサイト(英語)

2006.1.9  ★★★☆
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by usamari | 2006-01-09 20:03 | あ/か/さ行の映画

SERENITY

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マニアックなTVシリーズが、映画で復活

アメリカで放映していたSFTVドラマ「Firefly」。スター・ウォーズのような、スター・トレックのようなそんなドラマらしい。低視聴率で打ち切りになっちゃったらしいけど、コアなファンがいて、なんと映画化で復活し公開した週は全米第2位にまでなってしまったという。視聴率悪かったのにね??

私はそのドラマは見たことないし、SFも好きなジャンルではないけどなんとなく見てみた。うーん・・・・アメリカ人てこういうの好きだよねー。ちょっとアウトローなヒーロー(ハン・ソロみたいな感じ)、超能力?を持ったものすごく強い少女、宇宙での派手なアクションに軽いジョーク。ゾンビのような敵と少女の対決は、「バイオハザード」を思い出した。なんか普通にB級映画じゃん。しかも有名スターが誰も出ていなくて、TV版のままのキャストらしい。地味だなー。これ絶対日本公開ないよね。なぜか中国語がところどころ出てきて、意味不明の中国語、カタカナがいっぱい出てきます。使い方間違えてるけどね・・・アメリカ人の想像の中のアジア、という感じ。ちなみに、SERENITYとは「平穏」とか「静寂」とかそういう意味。主人公達の暮らす宇宙船の名前です。

編集が面白かったり、アクションが見ごたえあったりするけど私には向かない映画でした。話も新鮮味がないし。せめて、Riverちゃん(特殊能力を持った少女)役がもっと可愛い子だったらよかったのになぁ・・・・。

NOTE
監督:Joss Whedon
出演:Nathan Fillion Gina Torres Alan Tudyk Morena Baccarin Adam Baldwin

SERENITY Official site(English)

2005.1.5  ★★
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by usamari | 2006-01-05 18:07 | あ/か/さ行の映画