スケルトン・キー 【The Skeleton Key】
2006年 01月 09日
南部ならではのスリラー映画
ルイジアナ州を舞台にしたサスペンス。派手ではないけど、じわじわくる怖さがあります。日本未公開らしいけど、キャストが豪華な割りに地味な印象だもんね・・・・。もったいない。でも話はほんと良くできてます。その辺の、若い子がキャキャー言うだけのホラーとは全然違います。
この映画の主役のひとつは、「家」と「風景」。だだっぴろく古い家、湿地帯の湿った空気。奇妙な木。そこに伝わる魔術は、ブードゥではなく、フードゥ(HooDoo)。実際にニューオリンズの伝統魔術だそうです。フードゥがポイントで、色々な魔術が出てきます。
曰くありげな屋敷に、住み込みで看護師として働くことになったキャロラインが、家主ヴァイオレットからもらった”スケルトン・キー”。スケルトン・キーとは、どのドアでも開くキーのこと。キャロラインは広い屋敷を好奇心から覗いてみたが、でも1つだけそのキーで開かない部屋があった・・・・。この家にまつわる忌まわしい過去が明らかになり、怪しげなレコードや本を発見する。でも寝たきりのヴァイオレットの夫を置いていけず、連れ出す計画を立てるが・・・・
なんていうか、南部の奴隷制度や悲しい過去、黒人に伝わる魔術、そういうのがうまく作用している映画だと思う。雰囲気がかなり出てます。ただ驚かしたり、血がいっぱい出てきたり、そういうわかりやすい怖さじゃなく、精神的な怖さがある。ラストもかなり鳥肌が立ちました。でも、そこに至ってしまうのもわかる気がする・・・・・ハリウッド映画には珍しいバッドエンド。
主人公はケイト・ハドソン。その辺にいそうな可愛さが良いです。なんと、ジーナ・ローランズが出てました!知らなかったのでびっくり。やっぱうまい。そして最近の私の大注目、ピーター・サースガード。ジョディ・フォスターの「フライトプラン」にも出るし、これから売れっ子になりそう。ジョン・ハート・・・・全然セリフはないけど、ああいう役てうまい人がやらないと真実味ないよね。てか途中までイアン・マッケランかと思ったよ(笑)
なかなか丁寧に作ってあり、こういうジャンルの中では良いほうだと思います。てか、こういうジャンルの映画好き。そろそろレンタルビデオも出てるかな??
NOTE
監督:イアン・ソフトリー
出演:ケイト・ハドソン ジーナ・ローランズ ジョン・ハート ピーター・サースガード
2005年 アメリカ
スケルトン・キー オフィシャルサイト(英語)
2006.1.9 ★★★☆
by usamari
| 2006-01-09 20:03
| あ/か/さ行の映画