コーヒー&シガレッツ【COFFEE AND CIGARETTES】
2006年 02月 04日
コーヒーブレイク
大好きなジム・ジャームッシュの新作、ようやく観ました!彼の映画って、なんとなく映画館の大きいスクリーンより、自宅でまったり観たいっていう雰囲気なんだよね。どれも。早く観たかったけど、この映画は特に自宅で正解。だって、コーヒーとタバコ吸いながら見れるから(ベタだけど)おかげで、いつもよりタバコの本数が増えたよ(笑)私は、コーヒーもタバコも好き(タバコはやめようと思ってるけど)。コーヒーは必ずブラック!たまにカフェイン中毒じゃないかと思くらい(笑)
タバコの吸殻や雑然としたテーブル、チェス盤のようなテーブルの模様、どこかの街角の、昔からあるカフェの様子・・・・そしてタバコとコーヒー。そこで繰り広げられる、人生の中でもほんの1瞬の会話。本人たちもそこを離れてしまえばすぐ忘れてしまうようなできごと。ありそうで、でもなさそうなエピソードが11編も描かれています。何年にも渡って作ってたらしいけど、ちゃんと統一感があって違和感を感じさせない。
モノクロって、タバコの煙を際立たせる。昔、白黒専用カメラでタバコの煙を良く撮ってたのを思い出した。怠惰な雰囲気があって好きなんだよね。
これに出てくる出演者達は、ほとんど実名というか自分の役。”女優のケイト・ブランシェット””あのイギー・ポップにトム・ウェイツ”。キャストの組み合わせの妙も面白い。なぜラッパーとビル・マーレイ!?とか。そしてやっぱりジム・ジャームッシュ映画の独特の間が心地よいのです。ゆるーいのに退屈しない。大抵のエピソードには距離感や気まずさがあり、その間から目が離せなくなる。そして、誰かが去り、次のエピソードの間の一瞬に、登場人物の本音が垣間見える気がする。
エピソードはどれも好きだけど、面白いのはイギー・ポップとトム・ウェイツのやりとり(かなり気まずい2人)、ケイト・ブランシェットの1人2役(素晴らしくうまい!!)、アルフレッド・モリナとスティーヴ・クーガンの映画界裏側を垣間見るような話(電話の相手がスパイク・リーじゃなくてスパイク・ジョーンズというのがミソ)ビル・マーレイの絶妙な演技(彼だけリアルじゃない雰囲気を漂わせている)、そして最後の「シャンパン」・・・・渋い。ホワイト・ストライプスは、メグがすごく自然なのにジャックが妙に「演じよう」としているのが見えて笑えた。
いやーホントに気楽に観れて良い映画だね。ところどころ、声を出して笑ってしまった。やっぱりコメディでもドラマでもなんでも、間がヘタな映画は観てられない。
映画ファン、音楽ファンにもたまらない1本です。タバコとコーヒーを用意して、どうぞ。
NOTE
監督:ジム・ジャームッシュ
出演:ロベルト・ベニーニ、スティーヴン・ライト、スティーヴ・ブシェミ、イギー・ポップ、トム・ウェイツ、ケイト・ブランシェット、メグ・ホワイト、ジャック・ホワイト
2003年 アメリカ
コーヒー&シガレッツ オフィシャルサイト
2006.2.4 ★★★★☆
by usamari
| 2006-02-04 17:30
| あ/か/さ行の映画